新しい働き方名鑑《Vivid UP Life》Vol.3
好きなことに従順に熱意を持って、まっすぐに突き進む仕事・働き方し続けるアニメ・キャラクター専門のグッズデザイナーLEMさん
Vivid up Life ~ボクらの働き方~
「Vivid up Life」とは「生き生きとした人生」という意味で、転職や独立など働き方を通して人生を前向きに変えた人にスポットを当てて、人生ストーリーや好転したきっかけを聞いて、見ていただいた方に前向きに将来を歩んでもらいたいというインタビュー企画です。
アニメ・キャラクターグッズ専門のグッズデザイナー
LEM(レム)
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大阪生まれの和歌山育ち、現在は埼玉在住。キャラクターグッズのデザインに携わり約13年。(取材時)
主に大型施設でのコラボグッズや、ライブ・コンサートの物販グッズといった“その日その場所でしか買えないプレミアムグッズ”のデザインを得意とする。キャラクターグッズは、そのタイトル・そのキャラでしか表現できないデザインにすることがポリシー。
縦割り・チームで複数の仕事を並行する会社のスタイルよりも、提案・企画など責任を持って1つの仕事をやりきる働き方を目指して、専業フリーランスを検討中。
アニメ好き・推しグッズを集めるというオタク趣味を持っている。
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Twitter:@capsule_art
Instagram:@capsule_art_lem
WEB:https://capsule-art.com/
ライブ遠征やオタ活から始まったデザイナー人生。
グッズ制作への情熱が好きな仕事へと導きました。さらに好きな人と好きな仕事をしたいと新しい働き方を模索中。
今でもライブへ行ったり、アニメも好きなLEMさん。
インタビュー中も秘めたる情熱が溢れ出していました。どんな情熱を持って、人生を歩まれてきたのか。一緒に見ていきましょう!
【LEMさんが経験した人生の好転ポイント】
- 会社で提案、好きな仕事ができたこと
- フリーランスとして、クリエイター向けイベントのノベルティーグッズやフリーランスイラストレーターさんのグッズを制作
- 前向きになれた先輩フリーランサーからのアドバイス
はじまりはオタ活&田舎コンプレックス
-まず、デザインに興味を持った経緯を教えて下さい。
昔からアニメが好きでオタクだったんです(笑
高校生の時に友だちと一緒に、同人誌やマンガを描いて地元(和歌山)のイベントとかに出展してたんです。
美術部にも在籍していて、油絵や水彩画を描いてました。漫画を描くほうが楽しくなって、部活は辞めちゃったんですけどね。「オタ活、頑張るぞ!」と友だちと漫画を描いたり、イベントに行って楽しんでました。
高校卒業後、マンガを描くこともフェイドアウト。やりたいことも見つからなくて。「1年間だけ好きなことをさせて」と家族にお願いして自由にさせてもらいました。
-この1年間はどのように過ごしたんですか?
その時はバンドやV系ファッションにハマっていて、バイトで稼いだお金で東京までライブ遠征したり、東京にある専門店で服を買ったりしてたんです。ほんとに好きなことしてました(笑
和歌山の田舎に住んでたので、田舎コンプレックスがすごくあって。東京に行くのは楽しかったです!
和歌山で放送されないアニメを、大阪の友だちに録画してもらったり。ラジオの電波を拾うためにラジカセを持って、ベランダでアンテナ振ったりしてました(笑
好きを仕事にしたくて暗中模索
-ライブやファッションにハマった1年間があって、その後どうされたんですか?
グッズのデザインに興味が出て、大阪のデザイン専門学校に2年間通ったんです。ここでIllustrator・Photoshopを学びました。学校に通うのに往復で5時間掛けて、課題の提出もあったので放課後は同級生ともほとんど遊べなかったです。
その当時は忙しくて大変だったんですけど、頑張っている自分が好きだと思っていました。自分で言うのもなんですが、課題も期日までに提出して成績も良かったです。
-好きなことしていたから頑張れたんでしょうね。そのあと就職はどうだったんですか?
好きなアーティストの所属事務所が社員を募集してて、違う職種だったんですけど作品だけでも見て欲しいと頼み込んで会いに行きましたが、残念ながら採用にはならず。
ライブのパンフレットに載っている制作会社に「社員募集してないですか?」って問い合わせたこともありましたが、その当時はグッズデザインの仕事には就けませんでした。
卒業後、不動産広告の会社でDTPオペレーターをすることになって、就職を機に和歌山から大阪に出てきました。
毎週末に出す折込チラシのデザインをしていて、毎週追い込みで毎日残業、会社で夜食を食べるのが当たり前でした。毎週、社内でチラシデザインのコンペがあって、デザインが採用されたときには「先輩デザイナーに勝った!」とやりがいもありましたが、大変で3年くらいで辞めました。
-グッズデザインの仕事はいつからし始めるんですか?
不動産広告の会社を辞めたあと、求人サイトでグッズの制作会社を見つけて転職。
最初は車や航空会社など一般企業のノベルティーグッズのデザイン、無地のトートバッグに送られてきたデータをチェックするなどしてました。ここで初めてグッズのデザインに携わることができたんです。
某演劇グループの公演ごとにイメージしたグッズを担当することになって。初めてエンタメの仕事を担当して、私がデザインしたグッズを演劇グループのファンの人が持っているのを見ると感動しました。専門店にも私のデザインしたグッズが並んでいて、さらに感動です!グッズデザインが楽しいなと思い始めました。
グッズ制作が楽しいなと思い始めたときに、勤めていた大阪支店を閉めるとなって。グループ会社の大阪支店で営業になるか、関東にある本社に勤めるのか、選択を迫られたんです。さっき話したように田舎コンプレックスがあって東京に出たいという思いもあったので、迷わず転勤を選びました!
そのときに関東の方に引っ越してきました。関東はライブやイベントが多いので、もう離れられないですね(笑
やりたいことを言葉にして、仕事が”やりがい”に変わる
-やっとグッズデザインをすることができて良かったですね。東京に行ってからどうだったんですか?
アニメ好きであることを、社内でも公言しはじめて。会社では色んな種類のグッズ制作をしているんですけど、アニメ関係の仕事は率先して担当してたんです。営業さんに「こんな仕事をとってきてほしい」とお願いしたり、その提案した仕事をすることができたときには楽しかったですね。
アニソン(アニメソング)好きの営業さんがいたんですよ。その営業さんとは、すごく気が合って。「こんなグッズ作れないですか?」とか企画の相談をされたり、デザインのサンプルを作ったりもしました。
好きなアニメの版権元の会社さんとの仕事で、営業さんと一緒に会議に出ることもありました。好きなアニメのグッズを提案できたのも楽しかったですね。やりたい仕事の提案ができるようになってから、グッズ制作の魅力にのめり込んでいきました!
-グッズデザインの仕事が、やりがいになったんですね。やりたいことを言うのって大事ですね。
仕事には熱意と責任を!
-フリーランスを目指しているということですが、何かきっかけがあったんですか?
いつの間にか、会社でデザイン費が数百万円という仕事もひとりで手掛けられるようになっていて。これが会社じゃなく個人の仕事だったら…なんて、頭によぎったり(笑
私は携わった仕事に対して責任を持って、ユーザーに喜んでもらえるものを作らないといけないと思っているんですけど。会社の中には私みたいに熱意のある人も少なくて。グッズを買ってくれる人が見たら、その熱意って伝わると思うんですけどね。
熱意のある人と仕事がしたいなと思ったときに、会社を辞めてフリーランスになったほうが良いのか…悩み始めました。
そんなときに、クリエイター向けイベントのノベルティーグッズやフリーランスイラストレーターさんのグッズを作らせていただく仕事を、個人で受注することができたんです。
会社でやっている仕事と同じなのに「めちゃめちゃうれしくて、早くこのグッズを自慢したくてたまりません♡」とか嬉しい感想をもらったりして、とても嬉しかったです。
グッズ制作の実績(企画・工程について)
誰からも好かれる人じゃなくても良い!
-素敵な人に囲まれて仕事しているんですね!
責任と熱意を持って仕事をしたいと思っているからなのか…「仕事は完璧だけど頼みづらい」と会社の営業さんに言われたことがあって、悩んだことがあったんですけど。
誰にでも気に入られる人よりも、こだわりのある人に気に入られる人のほうが良い
先輩フリーランサーから、このアドバイスをいただいて楽になりました。
「グッズに熱意、こだわりのある人と仕事がしたい」と、私に仕事を依頼してくれた人もいます。「あなたにやってもらいたい」と私個人を見て選んでくれる人と一緒にお仕事して、楽しく生きていきたいですね。
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