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昆虫の魅力を伝えるWebメディア「ムシミル」。
2018年の立ち上げ、現在では同メディアには約1000種類の昆虫を掲載されており、年間100万PVを超えるまでに成長している。さらにブックレット「月刊ムシミル」も発行され、オンラインとオフラインの両軸で独自の発信を続けている。
一見、順風満帆に見られる「ムシミル」ですが、現在は村松さん一人で制作を担い、ブックレットは毎月締め切りに追われているという。読者の声に寄り添い、読者のことを想い、掲載・発行し昆虫写真家・村松さんの取り組みを追った。
昆虫写真家が挑むWebメディア。独りではなく“共創”で築いた礎
村松さんは写真誌「日本カメラ」のカラープリント部門で年度賞1位を受賞するなど、コンテスト入賞や個展開催を重ね、昆虫写真家としての評価を確立してきた。その中で「昆虫の魅力をもっと多くの人に知ってほしい」と思い、Webメディア「ムシミル」の立ち上げに至った。
写真家一本でやってきた村松さんにとってWebは未知の世界。コンセプト設計やネーミング、コンテンツ制作に至るまでクリエイター仲間の知恵と力を借りて、「ムシミル」の一歩は刻まれた。周りから慕われ、協力してくれる仲間が集まる。これは村松さんの大きな魅力だろう。
村松さん個人で始めたプロジェクトでありながら、初期段階から“共創”の礎を築いたことが、現在の展開にも通じている。
100万PVを超えて辿り着いた新しい形。読者の声と歩む『月刊ムシミル』
Webメディアが年間100万PVを超えるアクセスを獲得し、「ムシミルを楽しんでくれている人たちにもっと何か提供できないか」と模索していた。さらなる展開を考えて動画など複数の選択肢が検討される中で、最終的に選ばれたのはブックレットという形だった。
クリエイター仲間、特にグラフィックデザイナーとの対話を通じて、「写真とデザインを組み合わせることで、より魅力が伝わる」という結論に達して「月刊ムシミル」が誕生したのだ。そこから現在に至るまで4年以上継続している。
なぜ続けられるのか。その問いに対して、村松氏の答えは明快であった。
「楽しんでくれている人がいる。それが一番大きいです」
読者からは「昆虫が大きく見れて嬉しい」「デザインが楽しい」と喜びの声が多い。その一方で、「子どもが読みたがるけれど、漢字が読めないのでふりがなをつけてほしい」という要望もあった。その声を受け、現在ではすべての漢字にふりがなが導入されている。ムシミルは読者に寄り添い、ともに育つメディアなのだ。
自らの手で届けるからこその苦悩。再び手を差し伸べたクリエイター仲間の存在
そのムシミルの制作は、現在ほぼ村松さん一人で行われている。様々なクリエイター仲間から協力を得ながらも、企画から制作、入稿、そして発送までを一手に引き受けているのだ。苦笑いを浮かべながら「毎月締め切りに追われています」と語る。
コンテンツ制作にリソースを割かれることで、宣伝に手が回らず読者拡大に苦戦しているという悩み。その中で手助けとなったのが、ここでもクリエイター仲間であった。ショート動画のWeb広告を展開したことで、その影響により現在もブックレットの読者が増え続けているという。
Webと紙の心地よい『循環』。昆虫の魅力を広げる、村松氏が描く未来の形
今後の展望について、村松さんは「循環」をキーワードに挙げた。
Webメディアが盛り上がればブックレットの読者も増え、ブックレットが評価されればWebにも波及する。そうして昆虫の魅力を知る人を増やしていくことを目指す。「Webでは幅広く昆虫の魅力を知ってもらえたら嬉しいですし、ブックレットはデザインも含めて楽しんでもらえたらと思っています」と読者への想いを語った。
また同時に、村松さん一人だけではなく仲間とともに進めていく体制づくりも重視している。「協力してくれる人たちと一緒に盛り上げて、その人たちにもきちんと還元していきたい」と、仲間と読者に向き合うことを忘れない。
「好き」の輪を広げ、人とともに育ち続ける「ムシミル」
未知の領域であったWebメディアへの挑戦、そして新たな領域への進出したブックレット。その歩みの傍らには常に、村松さんの想いに共鳴したクリエイターたちの存在があった。そして、その活動の先には、ふりがな一つにまで心を砕く読者への深い敬意がある。
「昆虫の魅力を届けたい」という純粋な願いから始まった「ムシミル」は、今や村松さん個人のプロジェクトを超え、仲間や読者とともに育つ一つの生命体のようにも見える。Webと紙、そして人と人が織りなす「循環」の先に、どのような新しい景色が広がっていくのか。
村松さんの挑戦は私たちが働くこと、そして誰かと何かを創り上げることの豊かさを、改めて教えてくれているようだ。
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